11月セミナー報告
7月にお越しいただいた佐治さんを講師役に、再度「遺品整理の仕事」などについてお話をいただきました。
講師からの一方通行のお話ではなく、参加者とのコミュニケーションをとりながらの進行ということで、質問や感想、参加者ご自身の「整理について」の話などが飛び交う時間でした。
遺品整理の実際の現場では、「鍵を渡すのでやってください」と全面的に処分を希望される方が多いそう。お客さんの方が残されたモノに対して割り切っていると言います。写真類はとにかく「処分してくださいの一言」とのこと。ちょっと寂しいですが、自分は良かれと思ってモノをとっておいても、遺族には無意味なものがほとんどと心得て、出来る時期にできる生前整理はやっておくことが大事なのだと思いました。
「モノを整理するとさまざまな発見があります。例えば手紙など読み返したら“ありがとう”と感謝して手放す。心が軽くなる感覚が生まれると思います。明日からの人生をよくするための整理です」と佐治さん。
さらに、遺品整理の仕事の中で孤独死の方のお部屋を扱う場合のお話も興味深いものでした。
孤独死の方の9割はお風呂が物置になっていて、トイレは真っ黒。部屋は床に物が溢れた状態。つまり生活が乱れている方が多く、人間関係が薄いと思われるそうです。
そんなお話から、話題はこれから先の地域コミュニティの話に。何かコトが起こる前から近隣での関係性をどうつくるかが鍵になりそうです。
遺品整理の話から、生前整理、孤独死、地域のコミュニケーションまで話が展開した今回のセミナー。参加者同士で意見を交わすことで「終活」という大きな括りの中の話ができました。